米代川災害写真。体験談

鷹巣町脇神 中嶋 巌(七十一歳)


 昭和47年7月9日の事です前日は(7月8日)は1日大雨でしたが。まさかあんなにも大洪水になるとは夢にも思っておりませんでした。洪水の恐ろしさを身にもって体験いたしました。
 この時は私の住宅を建設中でしたので作業場に仮住まいをしておりました。
 7月9日午前1時半頃トイレに起きたところ(トイレは外にありました)入り口から水が入ってきて10センチ位 の浸水で靴など水につかっておりました。大変だ洪水だ家の中へ水が入ってきたと大声を上げ、家族皆を起こしました、(そのときは家族6人と住み込みの弟子2人で8人でした)祖母(73歳)と弟子達は一階に寝ておりましたので布団や家財道具など大急ぎで2階に上げ大変でした。あまりにも急でしたので何処にも連絡ができませんでした、水がどんどん入ってきて床につかってきましたのでテレビなどはテーブルの上に上げましたがそれでも益々水かさが増し。今度は2階に上げました。飯米はヒロにもみで保管しておりましたのでどうする事もできなくて、水につかってしまい後で乾燥致しました。新築中の家のほうは1階に内装材、石膏ボード50枚ほど搬入しておりましたので住宅の2階へ上げました。幸い弟子が2人居りましたので大変がんばって下さいました。
 そうしているうちに夜が明けてきました、水はどんどん増して仮り住まいのほうは床上1.3メートルくらいになり腰までつかって歩きました。住宅のほうはGL(地面 )が高いので床下50センチの浸水で止まりました。もう10センチ水かさが増すと床上浸水でした。それでイカダを組んでそれに乗って仮住まいの出入りをしました。午前5時頃には最高水位 に達したと思います、私の家の裏が小さな川です(小猿部川)の分水です米代川の水位 が非常に高かったので小猿部川分水下流より逆流して来ましたので水の流れはほとんどありませんでした。そのためイカダを使用する事が出来ました。



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