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◆現在地など

玉川ダムは、秋田県仙北市の田沢湖上流にあり、八幡平という秋田県と岩手県にかかる奥羽山脈の山々からくる雪解け水や雨水を貯めています。 ダムから流れ出た水は、雄物川支川玉川にて田沢湖や抱き返り渓谷、角館を経て 大仙市大曲で雄物川と合流し、秋田市を流れ、日本海に注ぎ込みます。

◆建設の経緯

昔、玉川上流の山々からの雪解け水や雨水が大量に流れ下流域で大規模な洪水が繰り返されてきました。そのため、洪水を防ぐ目的でダムが建設されることとなりました。 当時、ダム建設地の旧玉川地区には129世帯473名の方々が生活していましたが、 住民の方々のご理解を頂き他の地区に移住して頂きました。 昭和50年4月に工事を開始し、平成2年に完成。様々な試験を行った後、 平成3年4月より玉川ダム管理所として本格的に運用を開始しました。

◆ダムの種類と規格

玉川ダムは、重力式コンクリートダムという種類のダムで、ダム自体の重さによって水をせき止めているダムです。 ダムの大きさは、高さ100m、長さ441.5m、体積115万m3、重さ約270万t、 総貯水量は2億5,400万m3です。

◆ダムの特徴

玉川ダムは、高さ100mクラスのダムでは世界で初めてRCD工法という工事の方法で造られたダムです。 この玉川地区は、豪雪地帯であるため冬期間は工事ができないこと、また施工スペースが広く確保できることから、省期間工事期間の短縮と、省コストを図るコストを抑えるためRCD工法が採用されました。 RCDとは「ローラー・コンパクティッド・ダムコンクリート」の略で、ローラーで締め固めた ダムのコンクリートを意味し、コンクリートの運搬と打設にダンプトラックやブルドーザ、 振動ローラーなど汎用機械機器を使用し、超硬練りのコンクリートを締め固めていく方法で 造られました。 また、玉川ダムは中和処理を行いながらダムを管理しているという特徴もあります。 玉川ダムの上流には、pH1.2という強い酸性水が源泉として湧き出る玉川温泉があり、水が飲めない、農業用水に使えない、コンクリートが劣化する、金属を溶かす等、 水を使用出来ないという問題がありました。 そこで中和処理施設を作り、酸性水を粒状の石灰石で中和してから川に流すようにしまた。中和が進んだことで水質改善が図られ、大きな効果が得られています。

◆ダムの役割

玉川ダムのはたらきは 玉川ダムな多目的ダムとして六つの役割をになっています ① 大雨の時に流れてくる水の大部分をためて洪水を防ぐ洪水調節 ② 水不足の時に貯めた水を流して川の水量を保つ河川環境の保全 ③ 仙北平野の農地約およそ10,000haへの農業用水の補給 ④ 秋田湾の工業地帯への工業用水の供給 ⑤ 秋田市の約およそ31万人分の上水道の供給 ⑥ ダムに貯めた水を利用して年平均約およそ23,000世帯分の発電を行います といった多目的ダムとして6つの役割を担っています。

◆宝仙湖

ダム湖面をご覧下さい。このダム湖には宝仙湖という名前が付けられています。 ダム湖の底に沈んでしまった旧玉川地区の宝仙台という地名が付けられており 仙北地域の宝の泉になって欲しいとの願いも込められています。 青く輝く湖面は玉川温泉の温泉水に含まれるアルミニウムの粒子に太陽光が反射し青く見えると言われており、この神秘的な青い湖面と四季折々の景色が宝仙湖の魅力です。 是非、ダムの一番高い部分である天端を歩いて、宝仙湖の美しさや玉川ダムの大きさを体感してください 眼下に広がる下流公園もみることができます また、玉川資料室ではダムの歴史や役割、周辺に住む生物などについて楽しみながら親しんでもらえるよう、模型、映像、標本や、パネルなどで展示しております どうぞおこしください 皆様のご来館をおまちしております ダムの湖面に浮かぶオレンジ色の浮き玉は網場と言い、上流からの流木が堤体に流れてこないようにしている物で浮きの下には1m程の網が下げられています。