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内部静振
水の流動 成層構造

夏季には躍層が振幅数mにおよぶ日単位の長周期変動と振幅1m程度の数時間周期の短周期変動が起こっています。
このような躍層での周期的な変動を内部静振と呼びます。
この変動を起こす要因の一つに湖上風があり、強風が吹いた後に水温躍層面が震動し始めている状況が調査結果から確認されています。
なお、このときの静振の振動周期を計算すると、水温躍層面で約15時間、塩分躍層面で約2時間となります。


湖上風と水温鉛直分布の変動状況

平成6年にはシジミの大量死が発生しました。
この原因は水温躍層以深でDOが大量に消費されたことによる酸素欠乏にあると考えられています。
一方、水温躍層より浅い箇所のシジミも多く死んでおり、その原因として内部静振の影響が推測されています。
水温躍層面が内部静振により上下に震動することで、浅い部分のシジミに酸素の少ない水が繰り返し触れることとなり、その結果酸素欠乏が生じたため死亡したのではないかと考えられています。


平成6年夏季におけるシジミ大量死の原因概念図

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高瀬川河川事務所