HOME 河川 雄物川放水路通水70周年 世紀の大事業雄物川放水路
世紀の大事業雄物川放水路
 
「雄物川改修事業計画」の内容
「雄物川改修事業計画」は、「秋田市及び付近平野の水害を除去することを目的とし、併せて河口(土崎港)を改良するもの」とされ、次のような要点をもって成案となっています。
河口から10km上流の新屋町で旧川を締め切り、同町西方の丘陵を横断掘削して日本海に放流する放水路の掘削(本川洪水と旭川、太平川等の支川洪水とを分離して、支川それぞれの洪水の解消及び本川流下土砂の河口への供給停止による河口の安定化と水深維持)
新水路から上流は左右岸の築堤と河道掘削及び水利等の施設の設置(本川の洪水解消)
旧川締切堤に閘門を設ける。(旧川への小型船の航路確保)
旧川締切堤に洗堰を設けて旧川に分水する。(旧川と土崎港の水質保持)
旧川は幅50〜91mにし低水時1.5mの水深に浚渫する。(船筏航行及び旭川、太平川、草生津川の洪水解消)
土崎港の浚渫及び突堤の施設等の施工(沿岸漂砂防止による港口維持と航深維持)
支川岩見川の合流点の整形と築堤(本川及び岩見川の洪水解消)
 
 
 
総工事費1,170万円(当時)
最終総工事費1,170万円は、当時(昭和10年度)の秋田市全予算の約8.8倍、秋田県河川費の約3.0倍となっており、その規模の大きさと重要性がうかがえます。
 
秋田市会予算:秋田市企画課資料による
秋田県予算:「秋田県土木史第一巻」より
注):昭和10年次の秋田市域の予算(牛島町・川尻町・旭川村編入済)
区 分 事業費・予算額(万円) 放水路事業の倍率
・雄物川放水路事業費
(大正6年〜昭和13年)
1,170  
・秋田市全予算
(昭和10年度) 注)
133 市全予算の約8.8倍
・秋田県河川費予算
(昭和10年度)
396 県河川費の約3.0倍
・秋田県土木費全予算
(昭和10年度)
778 県土木予算費の約1.5倍