HOME
河川
雄物川放水路通水70周年
雄物川放水路のできるまで
暴れ川だった雄物川
雄物川放水路完成以前の雄物川下流部は、蛇行が著しく、大雨時には雄物川・岩見川・旭川の沿川部にある秋田市街地や平野の約1/3が、毎年のように洪水被害を受けていました。
中でも明治27年、29年、30年、43年、大正元年、2年、12年の水害は特に甚大なものでした。
放水路は河口に近いところで洪水の流れを直接海へ流し出すための人工水路です。雄物川下流域は川の蛇行が著しく、水の流れを妨げていたことから、洪水時には氾濫を繰り返し、秋田市や周辺地域の人たちは長い間水害に悩まされてきました。
明治１９年、水害から地域を守る対策として『雄物川河口から上流１０㎞地点で雄物川を閉めきり、新屋から丘陵を掘削し日本海に放流する２㎞の新しい水路をつくる』ことにしました。大正６年に着手され、２２年の歳月と当時の金額で１，１７０万円に及ぶ莫大な費用と延べ３９７万人の労力をかけて昭和１３年に完成しました。
雄物川改修計画図
昭和５年当時の雄物川放水路開削工事地区全豹
開削工事での馬トロ線の状況
開削右岸の土捨て場入り口付近の積雪状況
放水路完成当時の秋田市街（航空写真）
現在の秋田市街（航空写真）
雄物川改修工事の歩み
明治19年（1886）
県会で国への国庫補助による雄物川改修の要請を決議。
（以後毎年、国に建議書、意見書を提出）
明治32年（1899）
県会で県下の5大問題の一つとして、雄物川改修事業着手を決議。
明治43年（1910）
全国的に洪水被害を受ける。雄物川が国費支弁工事河川に指定される。
（改修計画は明治44年から4ヶ年かけて作成）
明治44年（1911）
雄物川実地測量が始まる。
大正4年（1915）
雄物川改修事業計画が帝国議会で採択される。
大正6年（1917）
雄物川改修工事着工。
大正8年（1919）
雄物川放水路（開削）着工。
昭和13年（1938）
秋田運河（旧雄物川）着工。
昭和13年（1938）
雄物川放水路通水。
昭和29年（1954）
秋田運河開通。
