流域や川の自然環境(子吉川の特徴)

流域や川の自然環境(子吉川の特徴)

特定植物群落が点在する自然豊かな鳥海
自然豊かな鳥海山の様子
ブナの原生林
【チョウカイフスマ(鳥海衾)】

撮影:佐藤清之


県緑地環境保全地域の指定を受けた石沢峡
昭和59年に県緑地環境保全地域に指定され、渓谷のほかに特定群落であるケヤキ群落がその保全対象となっています。
石沢峡   石沢大滝

常緑広葉樹林を特徴づけるタブノキ林の北限
子吉川流域の海岸部は、秋田県で最も温暖な地域で、常緑広葉樹林帯を特徴づけるタブノキ林が象潟町、金浦町、仁賀保町に点在し、由利本荘市親川が北限となっています。
また、河口部周辺に分布しているクロマツ林は、昔の子吉川の趣を残す原風景として、住民に親しまれています。
クロマツ林

きれいな川
子吉川の調査で多く出現した魚(優先種)は、ウグイとアユであり、マス類、アユ類の清澄な水を好む回遊魚が豊富に生息しています。
【アユ】(サケ目キュウリウオ科)

川魚の宝庫
上流ではイワナやヤマメ釣り、中流ではアユの友釣り、下流ではコイ、フナ、ウグイ、マハゼなどの釣りが盛んに行われるなど、多種多様な川魚の宝庫となっており、ハゼ釣り大会などの場にもなっています。
はぜ釣り大会の様子
 
伝統漁法:コイの追い込み漁

全国的に絶滅の危機にある魚種が多く生息する川
子吉川に生息が確認されている魚種のうち、スナヤツメ、アカヒレタビラ、ウケクチウグイ、アカザ、ギバチ、メダカ、カマキリ、カジカ中卵種、シロウオの9種類がレッドリストに掲載されている魚種ですが、数多くの生息が確認されています。
【メダカ】(ダツ目メダカ科)   【スナヤツメ】(ヤツメウナギ目ヤツメウナギ科)

【アカザ】(ナマズ目ギギ科)   【ギバチ】(ナマズ目ギギ科)

落差の大きい河川工作物のない川
子吉川では、河口から24.5kmまでは、堰などの落差のある河川工作物は存在しないので、自然に近い状態になっています。
【カマキリ】(カサゴ目カジカ科)   【カジカ中卵型】(カサゴ目カジカ科)

水際にヤナギ林が連続する川
河口域を除いた区間の河岸にはヤナギ低木林が連続しています。
【ヤナギ低木群落(オノエヤナギ)】   【ヤナギ低木群落(ネコヤナギ)】